2018年5月25日

媒介契約など、土地売却関連の契約について

本ホームページでは実際の多くの場合と同様に、土地売却の流れで、宅地建物取引業者(いわゆる「不動産屋さん」のことです。)を利用することを前提としています。

 

皆様が土地売却の売主として不動産取引と関わる時、関係する契約は2つあります。

売買契約と媒介契約です。

それぞれの契約について以下の通り説明します。

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(1)売買契約

土地を含む不動産も、それ以外の物も売買契約は民法によって様々なルールが規定されています。

民法では、契約の効力はお互いの意思表示によって成立することになっています。

つまり売主が「売ります」と言い、買主が「買います」と言えば土地を含む不動産のように一般的には高額で取引されるものであっても売買契約は成立します。

しかし、土地売却のパートナーである宅地建物取引業者は、「宅地建物取引業法」という法律で規制されています。

その「宅地建物取引業法」によって、宅地建物取引業者は不動産の契約を書面で行わなければならないことになっています。

そして、「民法」と「宅地建物取引業法」は、その内容が重なる場合には「宅地建物取引業法」を優先することになっています。

従って皆様が売主として土地の売却を行う場合、書面で売買契約書を取り交わすことになります。

実際に契約書を作成するのはパートナーの宅地建物取引業者です。売主である皆様には別のパートで書きました通り、契約書を作成する宅地建物取引業者に土地に関する様々な情報を提供するという形で協力することになります。

土地売却の契約書には、どのような内容が記載されているのでしょうか。

個々の宅地建物取引業者によって書式や表現方法が異なる場合がありますが、大体以下の内容が記載されています。

 

 

1-1:売却する土地を特定するための記載

土地の所在地や面積、地目、及び登記された権利やその権利者などが記載されています。

 

1-2:契約の条件の記載

売買代金や引き渡しの期日、トラブルが発生した場合の対処などの契約の条件が記載されています。

契約の条件については、個々の取引に応じて様々な条件が付けられます。

ですが、ほとんど全ての土地売却を含む不動産売買契約書に設けられている条項があります。その中で、以下の3点について詳しく説明します。

 

1-2-A:所有権の移転の時期について

民法では売買契約が成立した時点で所有権は買主に移転します。

これをそのまま実際の土地売却の場面に適用しますと、売主がまだ代金を受け取る前に当事者間では所有権が買主に移転してしまいます。

このようなことにならないためにほとんどの契約書に「所有権の移転は、売買代金を全額売主に支払った時とする」旨の記載があります。

そして上記の民法の規定は当事者が合意すれば変更しても良いことになっているので、実際の土地売却の場面では、売買代金の支払いと同時に土地の所有権は買主に移転します。

 

1-2-B:危険負担について

実際の土地売却では、契約の締結から引き渡しまでにある程度の日数を要します。

この間に例えば天災地変により土地の状況が大きく変わってしまった場合、誰が責任を取ることになるのでしょうか。

これを民法では「危険負担」と言います。

結論から言いますと、民法では危険負担は原則として債務者負担とされています。

つまり「契約はなかったこと」になり、買主は代金を支払う必要はありません。

しかし「危険負担」には例外があり、「特定物」の場合は債権者負担となり、買主は代金を支払わなくてはなりません。

「特定物」とは、一つしかなく替えの効かないものです。

例えば、自動車の新車は、工場に行けば同じものがたくさんあるので特定物ではありませんが、同じ自動車でも中古車は年数や走行距離など同じものが一つもありません。従って「特定物」になります。

土地を含む全ての不動産は、同じものが一つもありませんので「特定物」になります。

民法の危険負担を土地売却の場面でそのまま適用しますと、買主にとって過酷な内容となってしまいます。

そこで、契約書には「天災地変等で買主が契約の目的を達成することができない状態になったら、契約を白紙に戻す」旨の記載があります。

 

1-2-C:買主が銀行の融資を利用する場合

買主が、売買代金の支払いに銀行から融資されるお金を充てる場合があります。

しかし多くの場合、土地売却の契約を結ぶ段階では銀行からの融資が確定していません。

契約締結後に融資が承認されないことになると、買主の代金支払い債務の履行が困難になってしまいます。

そこで、ほとんどの売買契約書には「買主のミスが原因ではない理由で銀行の融資が承認されない場合には、契約を白紙に戻す」旨の記載があります。

ただしこの条項も無制限ではなく、銀行に融資の申し込みを行う期限や、契約を白紙に戻すことができる期限も規定されることが多いです。

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(2)媒介契約書

「仲介契約書」と呼ばれる場合がありますが、正確には媒介契約書です。

これは、土地売却の売主である皆様が、宅地建物取引業者とパートナーになる為の契約書です。

この契約によって、宅地建物取引業者は売主の為に土地の買い手を探す努力をしなければならない義務を負います。また、買い手が見つかった後も、契約から引き渡しまで売主に協力し、取引がスムーズに進むようにしなければならない義務を負います。

売主には、パートナーである宅地建物取引業者が見つけてきた買い手と有効な売買契約が成立した場合、その報酬を支払わなければならない義務を負います。

媒介契約の期間は、最長3ヶ月です。契約期間満了後、同じ宅地建物取引業者と再度媒介契約を締結することができます。

媒介契約は3種類あります。

3種類の媒介契約のそれぞれの名称と内容については以下の通りです。

 

2-1:一般媒介契約

土地売却の売主は、複数の宅地建物取引業者と「一般媒介契約書」を取り交わすことができます。

買い手を探すことができるのは、売主自身と契約を結んだ全ての宅地建物取引業者です。

つまり、買い手を探す多くのチャンネルを得ることになります。

これは一見すると売主にとって良い契約に見えるかもしれませんが、必ずしもそうとは言い切れません。

何故なら、売主とひとつひとつの宅地建物取引業者との結びつきが薄くなってしまうからです。

これは、宅地建物取引業者にとって「自社にのみ売却を依頼された訳ではない」という心情的な部分もあるかもしれませんが、一般媒介契約では買い手を探す過程で宅地建物取引業者が売主に対して課せられる義務が少ないからです。

2-2:専任媒介契約

土地売却の売主は、一つの宅地建物取引業者と「専任媒介契約書」を取り交わすことができます。

買い手を探すことができるのは、売主自身と専任媒介契約を取り交わした宅地建物取引業者のみとなります。

売主自身を除いては、一つの宅地建物取引業者に買い手を探すことが任された訳ですから、宅地建物取引業者には、売主に対して強い義務を負います。

買い手を探すことは当然ですが、その過程においても定期的に売主に状況を報告する義務を負います。

また、一定の期間内に宅地建物取引業者だけで利用できるインターネットの不動産サイトに物件の登録をしなければなりません。

それによって日本中の宅地建物取引業者に、「このような土地が売りに出されている」ことを知らせなければならないのです。

 

2-3:専属専任媒介契約

土地売却の売主は、一つの宅地建物取引業者と「専属専任媒介契約書」を取り交わすことができます。

買い手を探すことができるのは、専属専任媒介契約を取り交わした宅地建物取引業者のみとなります。

「専属専任媒介契約」では売主自身も買い手を探すことはできません。

当然「専任媒介契約」より厳しい規制が宅地建物取引業者に課せられます。

売主に対してより頻繁に状況を報告する義務を負います。

また、より迅速に宅地建物取引業者だけで利用できるインターネットの不動産サイトに物件の登録をしなければなりません。

 

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【執筆協力】

茅原真澄

・かやはら行政書士事務所
・ハウスアンドロー
代表

■保有資格
宅地建物取引士
行政書士
賃貸不動産経営管理士
日商簿記2級
フォークリフト技能講習修了

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